2017〜2026年の前期日程(試験時間150分/記述式6題)について、各問題を実際に解いたうえで出題分野を100pt満点で按分集計し、東北大数学の出題傾向を可視化した。
東北大の理系数学は「微積」が最大の主役で、微分・積分だけで全体の約33%を占める。面積・回転体・関数の極限・媒介変数表示まで毎年複数問が出る絶対的な最重要分野。
続く第2グループは「場合の数・確率」16.0%・「複素数平面」10.7%・「整数」9.3%・「空間図形・ベクトル」7.7%・「数列」7.5%がほぼ横並び。京大ほど特定分野に偏らず、出題範囲全体からまんべんなく出題されるのが東北大の最大の特徴。
とくに複素数平面は10年でほぼ毎年顔を出す常連分野で、ド・モアブルの定理や軌跡の図示が頻出。整数は不定方程式・倍数の論証だけでなく、対数や2次方程式に絡んで出る年も多く、近年(2024・2026)も連続して登場している。
※ 配点は1問100pt換算(10年×6題=6000pt満点)。各大問を実際に解き、小問構成に応じて分野を按分した。例:2024大問2は対数不等式60/整数40、2022大問1の重複組合せは場合の数、2017大問4の内分点・ベクトルは平面ベクトル、媒介変数表示の曲線や回転体の体積はすべて微分・積分に計上。点ではなくpt表記としているのは入試本番の配点と区別するため。
| 分野 | 割合 | 合計 | 2026 | 2025 | 2024 | 2023 | 2022 | 2021 | 2020 | 2019 | 2018 | 2017 |
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※ 色凡例:25%以上 20〜25% 15〜20% 10〜15% 5〜10% 数値は配点(1問=100pt換算)。
| 出題形式 | 大問6題・150分(25分/題)。誘導小問が丁寧についた問題が多く、典型的な解法を確実に実行する力が問われる。極端な難問より、標準〜やや難の良問が並ぶ。 |
|---|---|
| 難易度 | 標準〜やや難。完答狙いの戦略が立てやすく、4完前後で合格圏。計算量の多い問題を最後まで丁寧にやりきれるかが合否を分ける。 |
| 微分・積分 32.5% |
東北大の最重要分野。毎年複数問が出題され、面積・回転体の体積・増減と最大最小・関数の極限が定番。 2018・2024の放物線と面積、2022・2018の回転体の体積、2024・2019の log を含む増減・極限、2026・2025の媒介変数・3次4次関数など、あらゆる形で出題される。計算力が直接得点に直結する。 |
|---|---|
| 場合の数・確率 16.0% |
反復試行・確率漸化式・条件付き確率が3本柱。2020・2025・2026の反復試行(原点回帰・格子点移動)、2017の条件付き確率、2019・2024の確率漸化式など。 2024の文字列の確率漸化式はド・モアブルとの融合で出題された。n回試行・極限・場合分けの処理を確実に。 |
| 複素数平面 10.7% |
東北大の常連分野。ほぼ毎年出題され、ド・モアブルの定理、方程式の解、軌跡の図示が頻出。2025・2026と2年連続で出題されておらず、2027は出題の可能性が高い。対策の優先度を上げておきたい。 2018の z²−αz+2i=0、2019・2023の1のn乗根とド・モアブル、2020・2021の軌跡の図示と二等辺三角形など。正多角形との関連を押さえたい。 |
| 整数 9.3% |
不定方程式・倍数・約数の論証が中心だが、他分野との融合も多い。2018の 3ᵃ−2ᵇ=1、2020・2022の不等式評価、2026の a²+2b²=c² の証明など。 2017の2次方程式の有理数解、2019・2024の対数絡みの整数条件も整数として計上した。シンプルな設定で深い論証を要求するスタイル。 |
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空間図形・ ベクトル 7.7% |
出題はほぼ全てが空間ベクトル+立体幾何。四面体・球面・点の座標が頻出舞台。 2023の四面体OABC、2024・2025の球面と点の座標、2026の球面上の5点、2022の空間内2直線など。内積計算・平面の方程式・垂線の処理を確実に。 |
| 数列 7.5% |
漸化式と極限が中心。2019・2023の漸化式、2022の区分求積的な極限、2025の対数変換による等比数列化など。 確率や対数との融合が多く、漸化式を立てて解く力は他分野でも必須。 |
| 図形と方程式 5.3% | 2018の放物線の交点軌跡・領域、2020の円と直線、2021の三角形の内分点と面積比、2022の円と接する条件など、軌跡・領域・接する条件がよく出る。 |
| 三角関数 4.2% | 2018の三角形の内接円・外接円、2023の sin3x+sinx の方程式、2020の余弦定理、2025の正五角形と加法定理など。加法定理・正弦定理・余弦定理は瞬時に出せるように。 |
| 2次関数 2.7% | 2020の AP²+BP²+CP² の最小、2021の y=ax²+bx+1 が x 正部分と共有点をもたない条件など。判別式・場合分けの基本処理が問われる。 |
| 対数・指数 2.5% | 2024・2019の対数不等式、2025の対数変換による数列処理など。単独より整数や数列との融合で道具として使われることが多い。 |
| 平面ベクトル 1.7% | 2017の鋭角三角形の内分点・メネラウス・FG最大化など。空間ベクトルに比べ出題は少ないが、基本処理は押さえておきたい。 |
STEP0〜6月|スタートラインに立つ
基礎厳選系問題集を完成させる。ここを終えていることが受験勉強の出発点。基礎が抜けたまま夏に入っても、典型問題の習得に倍の時間がかかる。6月までに基礎厳選系を必ず仕上げる。
STEP17月〜8月|レベルの高い典型問題の習得
『理系数学厳選150題』(KADOKAWA) の A・B問題 を2〜3周。東北大は微積33%を筆頭に全分野からバランスよく出題されるため、特定分野に偏らずパターンとして高速に引き出せる状態まで仕上げる。計算ミス対策(特に数Ⅲ微積)を並行で。
STEP29月〜10月|東北大過去問で実践
東北大の過去問を A・B問題レベル で1〜2周。誘導小問が丁寧な問題が多く典型解法が通じやすい分、計算を最後まで丁寧にやりきる力が合否を分ける。解けなかった単元は厳選150題のA・Bに戻って復習。
STEP311月〜12月|C問題で上積み
『厳選150題』の C問題 に着手。「Bまでで合格点は取れる、Cは合格をより強固にするため」の位置づけ。複素数平面・確率漸化式・整数論証など、東北大で差がつく分野を重点的に仕上げる。
STEP41月〜直前期|仕上げ
共通テスト明けから、東北大過去問の 3〜4周目 を徹底演習。「4完前後で合格圏」が目安。苦手単元の最終確認と、150分・6題の時間配分の最適化に充てる。
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