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KYOTO UNIVERSITY — SCIENCE

京都大学(理系)数学
10ヵ年 分野別分析

2017〜2026年の前期日程(試験時間150分/記述式6題/200点満点)について、各問題の出題分野を100点満点で按分集計し、京大数学の出題傾向を可視化した。

まとめ

京大数学は「微積・空間・整数・確率・複素数」の5本柱で、この5分野だけで全体の約75%を占める。

とくに微分・積分は10年で 24.2%と頭一つ抜けており、毎年必ず複数問出題される絶対的な主力分野。次いで「空間図形・ベクトル」が 17.2%と京大の看板分野で、10年で出題が無かった年はゼロ。

京大の特徴である「確率漸化式」「四面体・球面の空間ベクトル」の融合問題は、ほぼ毎年顔を出すため、過去問演習で型を身につけておきたい。なお平面ベクトルは10年で出題ゼロ、ベクトル対策は空間に絞ってよい。

※ 配点は1問100点換算(10年×6題=6000点満点)。融合問題は解法のメイン技術に応じて按分。確率漸化式は確率40/数列60で計上。空間ベクトル+立体幾何の論証部分は「空間図形・ベクトル」に統合して計上。

分野別 出題傾向表

分野 割合 合計 20262025202420232022 20212020201920182017

※ 色凡例:20%以上 15〜19% 10〜14% 数値は配点(1問=100点換算)。

特徴と対策

出題形式 大問6題・150分(25分/題)。誘導小問が比較的少なく、論証力と発想力を直接問う問題が多い。
難易度 標準〜難。6題完答は不要、3完2半(130点前後)で合格圏。解ける問題を確実に拾う戦略が有効。
頻出テーマ ① 微積(曲線の長さ・回転体・面積、増減と最大最小)
空間図形・ベクトル(四面体・正四面体・球面、頂点配置・重心・垂線、内積計算)
③ 整数(不定方程式、剰余類、素数性、最大公約数)
④ 確率漸化式(n回試行の確率を漸化式で立てて極限)
⑤ 複素数平面(軌跡、ド・モアブル、無限級数)
対策 京大の過去問は 最低15年分 を周回。融合問題が多いので分野横断的な視点を養う。
チャート式や標準問題精講で基礎を固めたあと、『理系数学厳選150題』(KADOKAWA)で典型問題の解法パターンを高速習得。
記述答案の書き方は早めに固め、論理の飛びがない答案を作る訓練を積むこと。

分野別ポイント

微分・積分 24.2% 10年で最大シェア。回転体の体積、曲線の長さ、面積、増減と最大最小がほぼ毎年。
log・exp・三角関数を含む複雑な被積分関数の処理力が問われる。部分積分・置換積分を確実に。
空間図形・
ベクトル
17.2%
京大の看板分野。出題はほぼ全てが空間ベクトル+立体幾何で、四面体・正四面体・正八面体・球面が頻出舞台。
2017の正八面体、2018・2022・2025の四面体、2019の球面上の5点、2024のねじれの位置、2026の正四面体と球面など、10年で出題されなかった年は無し
内積計算、ベクトル方程式、平面の方程式、垂線・重心・外心の処理を確実に。
整数 13.8% 不定方程式、剰余類による分類(mod 3, mod 6 など)、素数性の証明が定番。
2018「n³−7n+9 が素数」、2022「n²+2, n⁴+2, n⁶+2 の最大公約数」、2024「コラッツ風漸化式」など、シンプルな設定で深い論証を要求するスタイル。
確率 11.2% 確率漸化式が約半数を占める京大の看板テーマ。状態遷移を漸化式で表し、特性方程式や等比数列化で解く。
2017・2018・2019・2024・2026 に確率漸化式が出題。n回試行・極限・場合分けの典型処理を身につけたい。
複素数平面 9.0% 軌跡(円・楕円・双曲線)、ド・モアブル、無限級数。2017「w+1/w の軌跡」、2020「z³+3az²+bz+1=0 の正三角形」、2021「Σ(1/2)ⁿ cos(nπ/6)」、2024「|x|≤2 と |y−(8+6i)|=3」など。
図形と方程式 7.3% 2017の三角形の五心、2018の放物線の接点領域、2021の外心・垂心の軌跡、2025の双曲線の軌跡、2026の正方形を含む正三角形など、「軌跡・領域」の図示問題がよく出る。
数列 7.3% 確率漸化式や整数との融合がメイン。単独出題は少ないが、漸化式を立てて解く力は他分野でも必須。
三角関数 5.3% 単独より図形・微積との融合で道具として使われる。加法定理・倍角・和積、正弦定理・余弦定理は瞬時に出せるように。
対数・指数 3.3% 常用対数の桁数評価(2019・2024・2022)、底の評価(2022「5.4<log₄2022<5.5」)など、計算力+評価のテクニック
式と証明 1.3% 単独は稀、整式の除法(2023)や帰納法(2026)など他分野の道具として登場。
平面ベクトル 0% 10年で出題ゼロ。京大のベクトルは全て空間と割り切ってよい。

傾向の変化(直近)

2025年:双曲線(数学C)が登場し、新課程対応の出題に。ベクトル+空間(大問4)と確率漸化式(大問6)という京大らしい構成。

2026年:正四面体の球面問題(大問2)、二項展開+帰納法による整数の問題(大問3)、純粋な期待値計算(大問6)など、古典的・正攻法の問題が並ぶ。確率漸化式は今年は出題されなかったが、いつ復活してもおかしくない。

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